ホクダイビョウイン コンパニオンシンダン ケンキュウブモン

ゲノム・コンパニオン診断研究部門について

患者さんのタンパクや遺伝子の変化などを調べ,患者さんに応じた薬物治療を選択する個別化医療ががん領域で浸透し,薬物治療の有効性(治療効果)や安全性(副作用)を,治療前にバイオマーカーを用いて予測する分子診断法を,『コンパニオン診断』 と呼ぶようになりました.また最近では,次世代の『ゲノム診断』技術の発展により,患者さんをがんの特性(異常)に応じ細分化することが可能となりました.そしてこれに基づき治療,さらには予防するプレシジョン(精密)医療という考え方が登場し,両診断法の実臨床における相互の関係や役割の多面的な整理が必要となってきました.

当研究部門はこれらを名称とした大学機関としては国内初の研究組織であり,がん領域では2019年より本格始動したプレシジョン医療のなかで生じる様々な課題解決を目指す活動を,またその他領域においても次世代医療の発展に資する活動を進めております.

新着情報

一覧
【お知らせ】当研究部門のホームページを更新しました.これに合わせ2020年度(令和2年度)当研究部門の事業報告書を公開しました.
【学術報告】北海道大学病院が主導した医師主導治験「HER2陽性の進行・再発唾液腺癌を対象とした国内第Ⅱ相試験(HUON-003-01 試験)」の結果に基づき,唾液腺癌患者に対して抗HER2薬「ハーセプチン」の適応拡大と,この治療薬のコンパニオン診断薬としてHER2 IHCキット「ベンタナ ultraView パスウェーHER2 (4B5)」およびISH検査キット「ベンタナDISH HER2キット」が承認されました.医師主導治験において治療薬とともにコンパニオン診断薬が同時開発・同時承認された例は国内初となります. AMED・臨床研究・治験推進研究事業の支援を受け進められた本研究には,研究開発分担者として主にコンパニオン診断薬開発を担当し,また中央病理診断委員会・委員としてHER2組織スクリーニングを担当しました.詳細はこちら
【論文発表】日本肺癌学会 バイオマーカー委員会の委員として作成に関わった『肺癌患者におけるMETex14 skipping検査の手引き(第1.0版)』の英論文「METex14 Skipping Testing Guidance for Lung Cancer Patients. (Yatabe Y et al.)」がJpn J Lung Cancer誌にCommittee Reportとして掲載されました.この論文では共同著者となっています.詳細はこちら
【ガイダンス等発出】日本分子腫瘍マーカー研究会 診療ガイドライン委員会が作成した『分子腫瘍マーカー診療ガイドライン(第2版)』が金原出版社より出版されました.本委員会委員として作成に携わりました.
【論文発表】日本病理学会 ゲノム診療用病理組織検体取扱い規程策定ワーキンググループの委員として作成に深く関わった2018年3月発出の『ゲノム診療用病理組織検体取扱い規程(確定版)』の英論文「The Japanese Society of Pathology Practical Guidelines on the handling of pathological tissue samples for cancer genomic medicine. (Hatanaka Y et al.)」がPathology International誌にアクセプトされました.この論文では筆頭著者・責任著者となっています.詳細はこちら

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